中国における休日・休暇に関する整理 について

 働き方改革が叫ばれる日本と同様、中国においても企業経営の前提として法令上従業員への付与が義務付けられている休暇・休日については、十分に把握されることが必要となります。今回は、中国の休暇・休日に関する中国の法令規定について改めて整理します。

1.公休日

 労働法により、会社は一週間に一日の休日を手配しなければならないこととされています。また、国務院令により勤務時間は一日8時間、週40時間とされており、これを超過する勤務は時間外労働として残業手当の支給の対象となります。そのため、勤務時間が一日8時間(例えば、8:30~17:30、途中1時間休憩)の会社では、原則として週休二日となります。国家機関や事業単位では、原則土曜日及び日曜日を休日とすることが義務付けられますが、企業はかならずしも休日を土曜日及び日曜日とする必要はありません。また、勤務時間が一日8時間以内であることも認められるものと考えられ、この場合には一週間の勤務時間が40時間となるように調整されていれば、一週間のうちの休日が一日であったとしても、法令違反とはならないものといえます。

2.法定祝日

 法定祝日とは国が特別に定める休日です。公休日が企業の経営上の必要性に応じて定めることができるのに対して、法定祝日は企業の都合により出勤日とすることはできません。この意味において、企業が法定祝日に出勤を必要とする場合には、法定の残業手当の加算が必要とされます。法定祝日は以下の通りです。

法定祝日日程
元旦(新暦)1月1日
春節(旧正月)(旧暦)1月1日~3日
労働節(新暦)5月1日
清明節(旧暦)清明当日
端午節(旧暦)端午当日
中秋節(旧暦)中秋当日
国慶節(新暦)10月1日~3日
 全11日間

上記は、すべての国民に対して適用される法定祝日であるのに対して、以下は対象となる一部の国民についてのみ適用される法定祝日となります。

部分法定祝日対象日程
女性の日女性(新暦)3月8日(半日)
青年の日14歳以上の青年(新暦)5月4日(半日)
こどもの日14歳未満のこども(新暦)6月1日
建軍記念日現役軍人(新暦)8月1日

3.有給休暇

企業は、連続で1年以上勤務する従業員に対して、その申請に基づき有給休暇を手配する必要があります。有給休暇の日数については、累計勤務年数(他社での勤務年数を含む)に応じて法定有給休暇日数が規定されており、企業は、最低限、従業員の法定有給休暇日数の取得を保障しなければなりません。

累計勤務年数法定有給休暇日数
1年以上10年未満5日
10年以上20年未満10日
20年以上15日

4.慶弔休暇

法令上は1980年に国営企業の従業員に関する通知が公布されていますが、企業の従業員に関する法令上の規定は存在していません。なお、上述の国営企業の従業員に関する通知の中では、従業員本人の結婚、もしくは直系親族(父母、配偶者及び子女)の死亡に当たっては、具体的な状況に基づき単位の判断により1日~3日の慶弔休暇、及び旅程に必要な範囲の休暇を付与することとしています。また、結婚休暇については、一人っ子政策の政策変更に伴い、法令を遵守して結婚した従業員に対しては、各地域の「人口と計画出産条例」に基づき、“法令が規定する結婚休暇”に加算した結婚休暇が付与されることとされています。(上海市では7日間)この場合の“法令が規定する結婚休暇”については、上記の国営企業の従業員に関する通知を前提として、一般的には3日間と解釈されており、上海では10日間の結婚休暇が付与されることになります。

5.その他の休暇

上記のほかにも、病気休暇、出産休暇等、会社が注意して従業員に付与しなければならない休暇があります。病気休暇は、私的事情に基づく病気休暇であったとしても一定の病気休暇手当を支給しなければならないこと、出産休暇中の休暇手当については出産保険(医療保険)により支払われますが、これが給与基準額に不足する場合には差額を会社が負担しなければならないことなど、会社としては休暇を付与する以外にも注意が必要となります。

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